1985年に公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、タイムトラベルをテーマにした名作SF映画として世界中で大ヒットしました。その完結編となる『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(1990年)は、西部開拓時代を舞台にした壮大な物語が展開されます。
本作では、主人公マーティとドクが1885年のアメリカ西部で繰り広げる最後の冒険が描かれ、シリーズの伏線が回収される重要なエピソードとなっています。本記事では、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』のあらすじや見どころ、隠れたトリビアなどを徹底解説していきます!
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』のあらすじと主要な展開
- 映画の見どころやシリーズを通じたキャラクターの成長
- 音楽・主題歌、映画の評価、ポップカルチャーへの影響
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』の基本情報
タイトル | バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 |
公開年 | 1990年 |
監督 | ロバート・ゼメキス |
出演者 | マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、メアリー・スティーンバージェン、トーマス・F・ウィルソン |
ジャンル | SF / アドベンチャー / コメディ / 西部劇 |
興行収入 | 2億4,400万ドル(世界) |
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』のあらすじ
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、前作『PART2』のラストシーンから物語が続いています。1955年に取り残されたマーティが、ドク・ブラウンの安否を確認するため、1885年のアメリカ西部にタイムスリップすることになります。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』の見どころ
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、西部劇の要素を取り入れた異色の作品として、多くのファンに愛されています。本作では、マーティとドクの友情の集大成が描かれ、シリーズを締めくくるにふさわしいストーリーとなっています。ここでは、特に注目すべき4つの見どころを紹介します。
① 西部劇×SFの融合!新たなタイムトラベルの魅力
本作では、広大な荒野、酒場での決闘、馬に乗った追跡劇など、西部劇らしい要素が満載。さらに、蒸気機関車を使ったタイムトラベルや、未来の技術を活かしたユニークなガジェットが登場し、西部劇とSFの融合が楽しめる作品となっています。
② ドクのロマンスとキャラクターの成長
これまで科学一筋だったドク・ブラウンが、クララ・クレイトンとのロマンスを経験し、人間味のある一面を見せます。最終的にドクはクララを選び、1885年に残る決断をします。
③ 最終決戦!ビフの先祖・ビュフォードとの対決
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでおなじみの悪役ビフ・タネン。その先祖であるビュフォード“マッド・ドッグ”タネンが登場します。
ビュフォードはシリーズ史上最も危険なタネン一家の一人で、町を牛耳る無法者として君臨しています。彼との決闘シーンでは、マーティが「臆病者」と言われても戦わず、機転を利かせて勝利を収めるという、成長した姿を見せてくれます。
④ シリーズを締めくくる感動のラストシーン
ラストシーンでは、ドクが未来技術を駆使した機関車型のタイムマシンで再び登場し、「未来は自分で作るものだ」とマーティに伝えます。
これまで運命に翻弄されてきたマーティが、自らの未来を切り開くことを決意するラストは、シリーズのメッセージを象徴するものとなっています。「To Be Continued…」ではなく「The End」で締めくくられるのも、シリーズ完結の証として印象的です。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』の音楽と主題歌
① アラン・シルヴェストリの壮大な音楽
シリーズ全作の音楽を担当したアラン・シルヴェストリは、『PART3』でも壮大なスコアを提供しました。本作では、西部劇の雰囲気に合わせて、オーケストラにホーンやバンジョーを取り入れ、開拓時代らしいサウンドを作り上げています。
特に印象的なのは、以下のシーンで流れる楽曲です:
- 「Main Title / Train Arrives」 – マーティが1885年に到着し、広大な西部の風景が映し出されるシーンで流れる壮大なメインテーマ。
- 「The Showdown」 – マーティとビュフォード・タネンの決闘シーンで流れる緊迫感のある音楽。
- 「The Future Isn’t Written」 – ラストシーンで、ドクが新たなタイムマシンで登場する際の感動的な曲。
② ZZトップの「Doubleback」
本作の主題歌として使用されたのが、アメリカのロックバンドZZトップの「Doubleback」です。この曲は、映画のエンドクレジットでも流れ、シリーズの締めくくりにふさわしい力強いロックナンバーとなっています。
さらに、ZZトップのメンバーは、映画の中にもカメオ出演しており、1885年の町でバンド演奏をするシーンに登場しています。
③ シリーズおなじみの「The Power of Love」とのつながり
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』といえば、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「The Power of Love」が有名ですが、本作では直接登場しないものの、映画全体のテーマとつながりを感じさせます。
『PART3』では、「愛の力」がストーリーの重要な要素となっており、特にドクとクララの関係が強調されています。「愛は時間や運命を超える」というメッセージが込められており、シリーズ全体のテーマと見事にリンクしています。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』の評価とシリーズ全体の影響
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、シリーズの完結編として賛否両論を呼びながらも、多くのファンに愛され続けています。本作の評価と、映画界やポップカルチャーに与えた影響について詳しく見ていきましょう。
① 映画ファン・批評家の反応
『PART3』の評価は、『PART1』の傑作ぶりと比較されることが多く、一部のファンからは「シリーズの中で最も異色」と捉えられました。しかし、批評家や映画ファンの間では、シリーズの締めくくりとしてふさわしい作品であると評価されています。
代表的な評価をいくつか紹介します。
- Rotten Tomatoesの評価: – 批評家スコア 80%、観客スコア 78%(シリーズ全体の中では平均的な評価)
- IMDbの評価: – 7.4/10(シリーズの中ではやや低めながら、しっかりと支持されている)
- 肯定的なレビュー: – 「西部劇とSFの融合がユニークで楽しい」(Empire誌) – 「ドクのロマンスが加わり、キャラクターの深みが増した」(Roger Ebert)
- 否定的なレビュー: – 「タイムトラベルのSF要素が減り、西部劇色が強すぎる」(The Guardian) – 「シリーズのクライマックスにしては、派手な展開が少ない」(IGN)
こうした意見の違いはあるものの、『PART3』はキャラクターの成長と感動的なエンディングを提供したことで、多くのファンに受け入れられています。
② 現代のポップカルチャーへの影響
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ全体は、今でも世界中の映画やゲーム、アニメ、ファッションなどに影響を与えています。特に『PART3』は、西部劇を題材にした作品に多くのインスピレーションを与えました。
- 映画への影響 – 『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(1999):西部劇×SFというコンセプトに影響 – 『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012):現代風にアレンジされた西部劇の流れを後押し
- ゲーム・アニメへの影響 – 『レッド・デッド・リデンプション』(2010):1885年の雰囲気を再現し、時間の流れに影響を受けるシステムを導入 – 『スティール・ボール・ラン』(ジョジョの奇妙な冒険 第7部):西部開拓時代を舞台にしたSF的なレース要素
- ファッション・カルチャーへの影響 – マーティが着ていた西部劇風の衣装は、現在でもコスプレイベントやファッションアイテムとして人気 – 「未来は自分で作るものだ」というドクの言葉は、ポップカルチャーの名言として語り継がれている
まとめ:『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』はなぜ愛され続けるのか?
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、シリーズの完結編として独特の魅力を持つ作品です。西部劇という異色の舞台設定や、キャラクターの成長、感動的なラストシーンなど、他の2作品とは異なる要素を持ちながらも、シリーズのテーマをしっかりと引き継いでいます。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズは、今後も語り継がれる名作です。改めて、もう一度観てみてはいかがでしょうか?
① シリーズ完結編としての魅力
『PART3』は、単なる西部劇のパロディではなく、シリーズを締めくくる重要な役割を果たしています。
- マーティの成長 – 「腰抜け」と言われても冷静に対処できるようになり、未来を自ら選択する姿が描かれる。
- ドクの新たな人生 – 科学者としての人生だけでなく、クララとの愛を選び、新しい未来へと旅立つ。
- シリーズのテーマを総括 – 「未来は自分で作るものだ」というメッセージが強調され、シリーズの締めくくりとして完璧な結末となる。
② 何度でも観たくなる普遍的なストーリー
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズは、単なるタイムトラベル映画ではなく、家族、友情、冒険、自己成長といった普遍的なテーマを持っています。
- 世代を超えて楽しめるストーリー – 1980年代に生まれた作品ながら、今でも多くのファンがいる。
- テンポの良いストーリー展開 – 『PART3』も前2作と同様にスピーディーで、何度見ても飽きない。
- 心に残る名セリフ – 「未来は自分で作るものだ」「臆病者じゃないと証明する必要はない」など、人生の指針となるような言葉が詰まっている。
③ これからも語り継がれる名作
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、30年以上経った今でも色褪せることなく、多くの映画ファンに愛されています。タイムトラベルというSF要素だけでなく、キャラクターの成長や心に響くメッセージが、世代を超えて共感を呼び続けているのです。
また、監督のロバート・ゼメキスと脚本家ボブ・ゲイルは、シリーズの続編を作る予定はないと公言しています。そのため、『PART3』は、完璧な形でシリーズを終えた希少な作品として、今後も伝説的な映画として語り継がれるでしょう。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、西部劇とSFの融合、キャラクターの成長、感動的なエンディングを兼ね備えた、シリーズの集大成とも言える作品です。
「未来は自分で作るものだ」というメッセージを胸に、何度でも楽しめる名作をぜひもう一度観てみてください!
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は西部開拓時代が舞台
- マーティとドクの友情と成長が描かれる
- ドクのロマンスやマーティの「腰抜け」克服が見どころ
- 音楽はアラン・シルヴェストリとZZトップが担当
- 「未来は自分で作るものだ」というメッセージが印象的
- シリーズ完結編として感動的なエンディングを迎える
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