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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』見どころと評価|賛否が割れた理由と続編情報

映画
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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、ゲーム原作の映画として歴代最高の興行収入を記録した、イルミネーション×任天堂による92分のアニメーション作品です。

結論から言えば、「ゲームを知らなくても楽しめて、知っているとさらに10倍楽しい」というタイプの映画。批評家の点数は割れましたが、観客からの支持は圧倒的でした。

この記事では、作品データ・ストーリー・3つの見どころ・評価が割れた理由・そして2026年公開の続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』とのつながりまで、まとめて整理していきます。

この記事を読むとわかること

  • 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のストーリーと3つの見どころ
  • ゲームファン必見の細部にわたる再現と音楽演出
  • 批評家59%・観客95%という「評価の分裂」が起きた理由
  • 字幕と吹替、どちらで観るべきかの判断材料
  • 続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』への接続点
  1. 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とは?作品データと基本情報
  2. 「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のストーリー概要
    1. ゲームの世界観を忠実に再現したプロット
    2. 家族でも楽しめるユーモアと冒険の融合
  3. 見どころ①:原作ファンも感動!ゲーム愛が詰まった演出
    1. 細部にわたるゲームの再現とキャラクター描写
    2. ゲーム音楽のアレンジが生むノスタルジー
  4. 見どころ②:映画としての魅力を引き出す映像美と豪華声優陣
    1. 最新技術を駆使したアニメーションの美しさ
    2. 英語版オリジナルキャストの顔ぶれ
    3. 日本語吹替は“翻訳版”ではなく「特別日本語版」
  5. 見どころ③:観客を惹きつける新しい物語の仕掛け
    1. 映画オリジナルのキャラクターとエピソード
    2. 次回作への期待を高めるエンディング
  6. なぜ評価が割れた?批評家59%・観客95%のギャップを読み解く
  7. 興行収入から見る、社会現象としての『マリオ』
  8. 字幕と吹替、どちらで観るべき?初見・家族向けの選び方
  9. 続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』へのつながり
  10. 考察|筆者が考える『マリオ映画』の本当の功績
  11. まとめ|『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の見どころ総括
  12. よくある質問
    1. 上映時間はどれくらい?子どもでも集中して観られる?
    2. ゲームを一度もプレイしたことがなくても楽しめる?
    3. 字幕版と日本語吹替版、どちらがおすすめ?
    4. 続編は公開されている?どこから観ればいい?
  13. 情報ソース一覧

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とは?作品データと基本情報

まず「これはどういう映画なのか」を数字と事実で押さえておきましょう。

本作はイルミネーションと任天堂が共同で制作し、ユニバーサル・ピクチャーズが全世界で配給したアニメーション映画です。

監督は『ティーン・タイタンズGO!トゥ・ザ・ムービー』でタッグを組んだアーロン・ホーヴァスとマイケル・ジェレニック、脚本は『ミニオンズ フィーバー』『レゴ・ムービー2』のマシュー・フォーゲルが担当しました。

そして特筆すべきが製作陣です。イルミネーションの創業者でCEOのクリス・メレダンドリと、任天堂の代表取締役フェローである宮本茂氏が製作を務めています。

つまり、マリオの生みの親が製作の内側にいる。これは1993年の実写版との決定的な違いであり、本作の「原作リスペクト」が単なる建前ではないことの裏づけでもあります。

| 項目 | 内容 |
|—|—|
| 原題 | The Super Mario Bros. Movie |
| 監督 | アーロン・ホーヴァス/マイケル・ジェレニック |
| 脚本 | マシュー・フォーゲル |
| 製作 | クリス・メレダンドリ(イルミネーション)/宮本茂(任天堂) |
| 音楽 | ブライアン・タイラー |
| 上映時間 | 約92分 |
| 北米公開 | 2023年4月5日 |
| 日本公開 | 2023年4月28日 |
| 世界興行収入 | 13億ドル超 |
| 国内興行収入 | 140億円超・動員約980万人 |

上映時間が約92分という点は、この記事の後半で触れる「賛否」に直結する重要な数字なので、頭の片隅に置いておいてください。


「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のストーリー概要

本作は、誰もが親しみのあるマリオとルイージの兄弟を中心に展開する冒険ストーリーです。

二人が住むニューヨーク・ブルックリンの下町から物語は始まり、ひょんなことから土管を通って異世界「キノコ王国」に迷い込むことで、物語が大きく動き出します。

そこで兄弟は離ればなれになり、マリオはピーチ姫と出会い、ルイージはクッパの手に落ちる。

悪役クッパの陰謀に立ち向かう中で、友情や家族の絆を描いた感動的なシーンも盛り込まれています。

構造としては、王道の「行きて帰りし物語」。ただしテンポは異様に速く、観客を1秒たりとも待たせない設計になっています。

ゲームの世界観を忠実に再現したプロット

本作では、ゲームファンにとっておなじみのキャラクターや設定が多数登場します。

キノコ王国や砂漠、溶岩地帯など、ゲームで見た風景をそのまま映画の中に再現しており、画面を見ているだけでワクワクする演出が満載です。

また、マリオの象徴であるパワーアップアイテムやステージのギミックがストーリーに自然に組み込まれており、原作ファンも思わず笑顔になる場面が多々あります。

面白いのは、これらが「説明されない」こと。

スーパーキノコを食べたら大きくなる、ファイアフラワーを取れば火を吐ける——ゲームで培われた共通言語を、映画は当たり前の前提として扱います。

この割り切りが、テンポの良さを生んでいると筆者は考えています。

家族でも楽しめるユーモアと冒険の融合

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、子供から大人まで楽しめる作品です。

軽快なユーモアやテンポの良いセリフ回しが随所に散りばめられており、笑いが絶えません。

一方で、冒険のスリルや家族愛をテーマにした感動的なエピソードが、映画に深みを与えています。

これらの要素が絶妙にバランスされているため、ゲームを知らない人でも十分に楽しめる仕上がりとなっています。

小さな子どもがいる家庭にとって、92分という尺は現実的にありがたい長さでもあります。


見どころ①:原作ファンも感動!ゲーム愛が詰まった演出

本作最大の武器は、原作ゲームへの深いリスペクトです。

細部に至るまでゲームの魅力を取り入れることで、ファンにとって特別な体験を提供します。

ここでは、ゲーム愛があふれる演出の数々を紹介します。

細部にわたるゲームの再現とキャラクター描写

本作では、原作ゲームからの小ネタやイースターエッグがふんだんに盛り込まれています。

たとえば、マリオがジャンプする姿勢や、ルイージの少し臆病な性格など、キャラクター描写が原作そのもの。

背景の看板、店の名前、通り過ぎるモブキャラクターに至るまで、任天堂の歴史がさりげなく散りばめられています。

観客はゲームをプレイしていたころの思い出を懐かしむとともに、映画としての新しい魅力を発見できます。

一度観ただけでは全部拾いきれない密度なので、配信や円盤で「一時停止しながら二周目」を推奨したい作品です。

ゲーム音楽のアレンジが生むノスタルジー

音楽は映画の雰囲気を決定づける重要な要素ですが、本作のサウンドトラックは特に注目です。

音楽を担当したのはブライアン・タイラー。ゲームの名曲が映画用にアレンジされ、場面ごとに効果的に使用されています。

例えば、クッパ登場シーンでは威圧感のあるアレンジが、マリオの冒険シーンでは高揚感のある音楽が流れ、物語に引き込まれる演出がなされています。

近藤浩治氏が作曲した地上BGMのフレーズが、オーケストラの厚みをまとって鳴り響く瞬間は、ゲーム世代にとって理屈抜きの多幸感があります。

さらに、クッパがピアノを弾きながらピーチ姫への想いを歌う劇中歌「Peaches」は、公開当時に大きな話題を呼び、音楽チャートにも登場する異例のヒットとなりました。

悪役に本気のラブソングを歌わせるという発想そのものが、この映画の「振り切り方」を象徴していると言えるでしょう。


見どころ②:映画としての魅力を引き出す映像美と豪華声優陣

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、映像作品としての完成度も非常に高く、観客を引き込む要素が満載です。

最新のアニメーション技術と、豪華な声優陣による熱演が見どころです。

最新技術を駆使したアニメーションの美しさ

本作のアニメーションは、細部に至るまで精緻に描かれています。

キノコ王国のカラフルな風景や、砂漠の荒涼感、溶岩地帯の迫力ある描写は、まるでゲームの中に入ったかのような臨場感を与えます。

さらに、キャラクターたちの表情や動きも自然で、生き生きとした描写が物語を盛り上げます。

とりわけ「レインボーロード」のシーンは、マリオカートをプレイした人間の脳が直接刺激されるような興奮があります。

質感表現も見事で、マリオの帽子の起毛、クッパの甲羅の硬質感、ヨッシー的な生き物のぷにぷに感まで、触れられそうな解像度で描かれています。

これらの技術力の高さが、映画全体のクオリティを引き上げています。

英語版オリジナルキャストの顔ぶれ

英語版のキャストは、マリオにクリス・プラット、ピーチ姫にアニャ・テイラー=ジョイ、ルイージにチャーリー・デイ、クッパにジャック・ブラック、キノピオにキーガン=マイケル・キー、ドンキーコングにセス・ローゲン、クランキーコングにフレッド・アーミセン、カメックにケヴィン・マイケル・リチャードソン、スパイクにセバスティアン・マニスカルコという布陣です。

特に、クッパ役のジャック・ブラックによるコミカルでありながら威圧感のある演技は、多くの観客に強い印象を残しました。

公開前にはマリオ役のキャスティングに対して賛否がありましたが、蓋を開けてみれば「作品の勢いがそれを飲み込んだ」というのが正直な印象です。

日本語吹替は“翻訳版”ではなく「特別日本語版」

ここは日本の観客にとって、特に知っておく価値のあるポイントです。

日本語版の吹替声優は、マリオに宮野真守、ピーチ姫に志田有彩、ルイージに畠中祐、クッパに三宅健太、キノピオに関智一、ドンキーコングに武田幸史が起用されました。

そして重要なのが制作工程です。日本語吹替版は、完成した本編を後から翻訳するという従来の工程ではなく、本編の製作と同時並行で作られ、日本語ならではの表現を取り入れて構成された「特別日本語版」となっています。

つまり、口の動きに日本語を無理やり当てはめた「後付けの吹替」ではない。

これは吹替版の完成度を語るうえで決定的な事実であり、後述する「字幕か吹替か」問題の答えにも直結します。


見どころ③:観客を惹きつける新しい物語の仕掛け

本作では、原作ゲームを尊重しつつも映画ならではの新たな仕掛けが多数用意されています。

物語の新しい展開やキャラクターは、原作を知るファンにも新鮮な驚きを与えます。

映画オリジナルのキャラクターとエピソード

本作では、原作には登場しない映画オリジナルの要素が加えられています。

たとえば、マリオとルイージが配管工として独立したばかりで、家族から半ば呆れられているという背景。

この「まだ何者でもない兄弟」という設定があるからこそ、キノコ王国での冒険が“承認”の物語として機能します。

また、ピーチ姫が守られるだけの存在ではなく、自ら先頭に立って戦うリーダーとして描かれている点も、現代的なアップデートとして大きな変更点です。

クッパの計画や動機が掘り下げられたエピソードは、原作では見られない感情的な深さを持ち、物語に緊張感を与えています。

これらの追加要素が映画としての独自性を高めています。

次回作への期待を高めるエンディング

映画のラストでは、次回作への期待を高める伏線や仕掛けが散りばめられています。

エンディングのシーンでは新たなキャラクターの存在がほのめかされ、観客の興奮を誘いました。

このような終わり方は、次回作への期待感を自然に高め、シリーズとしての可能性を感じさせるものでした。

そして実際、この期待は3年後に現実のものとなります(詳細は後述します)。


なぜ評価が割れた?批評家59%・観客95%のギャップを読み解く

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

本作を検索する人の多くが「面白いの?つまらないの?」で迷っています。その混乱の原因は、批評家と観客のスコアが大きく食い違っていることにあります。

Rotten Tomatoesにおける本作のスコアは、批評家(Tomatometer)が289件のレビューで59%、観客(Popcornmeter)が1万件以上の評価で95%。

この36ポイントの差は、単なる「好き嫌い」では説明できません。評価軸そのものが違うのです。

批評家側の指摘は、おおむね一点に集約されます。「物語が薄い」。

たとえば英Total Filmは3/5の評価を与えつつ、92分という軽快な上映時間ゆえに世界観に浸る時間が少なく、ロケーションもキャラクター紹介も物語の糸も高速で駆け抜けてしまう、と指摘しました。同誌は、セス・ローゲン演じるドンキーコングの描写が薄いこと、そして後半の展開が依存するマリオとルイージの関係性の掘り下げが不足している点を惜しんでいます。

一方で観客側は、まったく別の物差しで観ています。

「ゲームの世界が動いている」「あの音楽が鳴る」「土管に入る」——この体験の再現度こそが評価対象であり、脚本の厚みは最初から求められていない。

つまり本作は、“物語を体験する映画”ではなく“世界を体験する映画”として作られており、批評の伝統的な尺度とは噛み合わなかった。筆者はそう解釈しています。

参考までに、ゲーム原作映画の評価はもともと厳しい世界です。

1993年の実写版『スーパーマリオ/魔界帝国の女神』は29%という壊滅的なスコアで、その失敗こそがマリオの映画復帰に30年を要した理由としてしばしば語られてきました。

その歴史を踏まえれば、59%という数字は「低い」というより「ようやく普通の映画として土俵に上がった」証拠と見ることもできます。

判断の目安は、こう整理できます。

  • ゲームや任天堂が好き/子どもと観る → ほぼ確実に楽しめる
  • 濃密なドラマや驚きの脚本を求める → 物足りなさを感じる可能性がある
  • アニメーションの技術や質感を味わいたい → 満足度は高い

興行収入から見る、社会現象としての『マリオ』

評価が割れた一方で、興行面での結果は圧倒的でした。

2023年4月5日から順次公開が始まり、9日までの世界興行収入は約3億8000万ドル(約500億円)を記録。これは『アナと雪の女王2』が保持していた記録を抜き、アニメーション映画史上最高のオープニング記録となりました。

同年7月15日時点で北米5億7414万ドル、海外7億8117万ドルを記録し、ゲーム原作映画として歴代最高額、アニメーション映画としても歴代2位の興行収入を打ち立てています。

日本国内での数字も驚異的でした。

2023年8月6日時点で国内興行成績135.3億円を突破し、その年に公開された作品の中で1位に。国内におけるユニバーサル・ピクチャーズ作品の歴代興行成績でも1位という新記録を樹立しました。

最終的に国内累計興行収入は140億円、観客動員数は980万人を突破しています。

日本人の12人に1人以上が劇場に足を運んだ計算になります。

この数字が意味するのは、単に「マリオが人気だった」ということではありません。

IPホルダー自身が製作に深く関与するというモデルが、興行的に極めて有効だと証明された点にこそ意味がある、と筆者は見ています。


字幕と吹替、どちらで観るべき?初見・家族向けの選び方

配信やソフトで観る際に必ず迷うのがこの問題です。結論から言えば、日本語吹替版を強く推せる珍しいケースです。

理由は前述の通り、本作の吹替が「特別日本語版」として、本編制作と同時進行で作られているから。

後付けの翻訳ではないため、セリフの尺やニュアンスの不自然さが少なく、ギャグのタイミングも日本語として成立しています。

| 観る条件 | おすすめ | 理由 |
|—|—|—|
| 家族・子どもと一緒 | 吹替 | 字幕を追う負担がなく、画面の小ネタに集中できる |
| 初見・気軽に楽しみたい | 吹替 | 情報密度が高い映像を見逃さずに済む |
| 俳優本人の演技を味わいたい | 字幕 | ジャック・ブラックの歌唱を原語で堪能できる |
| 二周目・小ネタ探し | 両方 | セリフの言い回しの違いを比べる楽しみがある |

なお、配信サービスでの取り扱い状況や価格は時期によって変わります。視聴前に各サービスの公式ページで最新情報を確認してください。


続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』へのつながり

2023年の大ヒットは、当然のように続編へと結実しました。

『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(英題:The Super Mario Galaxy Movie)は、2007年発売のゲーム『スーパーマリオギャラクシー』にちなんだ続編で、タイトルは2025年9月12日のNintendo Directで公式発表されました。

公開日は米国および多くの国と地域で2026年4月1日、日本では同年4月24日。上映時間は99分です。

前作に引き続きクリス・メレダンドリと宮本茂が共同で製作し、アーロン・ホーヴァスとマイケル・ジェレニックが監督、マシュー・フォーゲルが脚本、ブライアン・タイラーが音楽を担当しています。

物語の骨子も公開されています。

マリオとルイージはキノコ王国でピーチ姫を助けながら、捕らわれたクッパの世話をしたり、みんなの困りごとを解決する双子の配管工として暮らしている。ある日、新たな相棒ヨッシーと出会い、ピーチ姫の誕生日パーティーをきっかけに、クッパJr.の邪悪な野望を阻止するため、ロゼッタを守る宇宙への冒険の旅に出る——という筋書きです。

ヨッシーの声は全言語共通でドナルド・グローヴァーが担当することも発表されました。

続編もまた批評家と観客のスコアが分かれており、批評家42%に対して観客92%。前作の批評家59%・観客95%と同様の構図が繰り返されています。

つまり、1作目を観るということは、そのまま2026年の宇宙編への「予習」になるわけです。

前作のラストで示唆された要素が、続編でどう回収されているのかを確かめる楽しみ方もできます。


考察|筆者が考える『マリオ映画』の本当の功績

ここからは、いち週末エンタメウォッチャーとしての私見です。

本作の功績は、興行収入の記録更新でも、イースターエッグの数でもないと考えています。

最大の功績は、「ゲーム原作映画は失敗する」という30年来の呪いを、実務レベルで解いてみせたことです。

1993年の実写版は、原作から離れた解釈を加えることで独自性を出そうとして失敗しました。以後、ゲーム原作の映画化は長らく鬼門とされてきました。

対して本作が採ったのは、真逆のアプローチです。原作の生みの親を製作の内側に招き入れ、ゲームで積み上げられた「文法」をそのまま映画の文法として使う。

IT企業で日々プロジェクトを回している立場から見ると、これは非常に納得感のある構造です。

仕様を最もよく理解している人間を、レビュー段階ではなく設計段階から参加させる。当たり前のようでいて、権利元と制作会社が分かれる映像化ではなかなか実現しない体制です。

その結果として、本作は「ゲームの映画化」ではなく「ゲームの延長線上にある映像作品」になりました。

一方で、批評家の指摘にも筆者は同意する部分があります。

92分に詰め込まれた情報量は確かに過密で、ドンキーコングやルイージの内面はもっと描けたはずです。感情の起伏よりも、次の画面の楽しさが優先されている構成なのは事実でしょう。

ただ、これを欠点と断じるかどうかは、観客が何を求めるか次第です。

本作は、映画館という場所を「アトラクション」として使い切った作品だと個人的には考えています。物語に沈み込む映画ではなく、体験に浸る映画。

そして続編『ギャラクシー』でも同じ評価の分裂が起きているという事実は、これが偶然の産物ではなく、確信犯的な設計思想であることを裏づけていると見ています。

今後の見通しとしては、この「IPホルダー主導型」の映像化がさらに増えていくはずです。

任天堂は他にも強力なIPを多数抱えており、映像事業への関与を段階的に強めています。マリオの成功が、その戦略の実証実験として機能したことは間違いないでしょう。

ただし、同じ手法がどのIPでも通用するとは限りません。マリオは「言葉に頼らず、視覚とギミックで語れる」という稀有な性質を持っているからこそ、この作り方がハマったとも考えられます。

そこを見誤ったフォロワー作品が今後出てくるかどうか——そこが、この流れが本物かどうかを見極めるポイントになりそうです。


まとめ|『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の見どころ総括

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、ゲームファンも映画ファンも満足できる作品に仕上がっています。

原作ゲームへの深いリスペクトと、映画としてのエンターテイメント性が融合した一本です。

原作ゲームの再現度の高さや、映画オリジナルの要素が絶妙に組み合わさり、幅広い層が楽しめる内容となっています。

特に、細部まで作り込まれた映像美や音楽、そして豪華声優陣の演技は見逃せません。

「兄弟愛」や「自分の限界に挑戦する勇気」といった普遍的なテーマも魅力の一つであり、家族で観る映画としても最適です。

批評家と観客のスコアが割れているのは事実ですが、その差は作品の欠陥ではなく、評価の物差しの違いから生まれています。

そして2026年公開の続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』へとつながる出発点でもある以上、いま観ておく価値はむしろ高まっています。

観終わったあとは、ぜひ友人や家族と感想を語り合ってみてください。お気に入りのシーンやキャラクターについて話すことで、楽しさはさらに広がります。

この記事のまとめ

  • 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は原作ゲームの世界観を忠実に再現した約92分の作品
  • 製作に宮本茂氏が参加し、任天堂が内側から関与した体制が最大の強み
  • 日本語吹替は本編と同時進行で作られた「特別日本語版」で完成度が高い
  • 批評家59%・観客95%というスコアの分裂は、評価軸の違いから生まれている
  • 世界興行収入13億ドル超、国内140億円超・動員980万人という記録的ヒット
  • 続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は日本で2026年4月24日公開

よくある質問

上映時間はどれくらい?子どもでも集中して観られる?

上映時間は約92分です。アニメーション映画としては短めで、テンポも速いため、小さな子どもでも集中力が切れにくい構成になっています。

ゲームを一度もプレイしたことがなくても楽しめる?

楽しめます。作中でゲームのルールを知っている前提の演出はありますが、物語自体は「兄弟が離ればなれになり、再会するために戦う」というシンプルな筋書きなので、予備知識は不要です。

字幕版と日本語吹替版、どちらがおすすめ?

初見や家族での鑑賞なら日本語吹替版がおすすめです。本作の吹替は本編制作と同時進行で作られた「特別日本語版」で、日本語ならではの表現が織り込まれています。俳優本人の歌唱や演技を味わいたい場合は字幕版を選ぶとよいでしょう。

続編は公開されている?どこから観ればいい?

続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は日本で2026年4月24日に公開されました。物語は前作の続きにあたるため、本作を先に観てから続編に進むのが自然な順番です。


情報ソース一覧

本記事は、以下の一次情報および信頼できるメディアの報道をもとに構成しています。作品データ・キャスト・興行収入・続編情報については、任天堂の公式ニュースリリースおよび公式特設サイトを主な根拠としました。批評スコアについてはRotten Tomatoesの掲載値を参照し、国内興行成績についてはファミ通.com、アニメ!アニメ!、4Gamer.netの報道を確認しています。数値は各時点で公表されたものであり、今後更新される可能性があります。配信状況・上映情報・価格・キャンペーン等は変動しますので、視聴・購入の際は必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。

  • 任天堂 公式ニュースリリース(2026年3月10日/続編最終トレーラー・キャスト発表):https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2026/260310.html
  • 任天堂 公式ニュースリリース(2026年1月25日/続編公開日変更):https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2026/260125.html
  • 『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』特設サイト(任天堂):https://www.nintendo.com/jp/movie/super-mario-galaxy/index.html
  • 映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』公式サイト:https://mario-movie.jp/
  • ファミ通.com(国内興行収入140億円突破・スタッフ/キャスト情報):https://www.famitsu.com/news/202310/19321152.html
  • アニメ!アニメ!(国内興行成績・特別日本語版について):https://animeanime.jp/article/2023/08/08/79163.html
  • 4Gamer.net(国内累計興行収入・観客動員数):https://www.4gamer.net/games/717/G071798/20231019042/
  • Rotten Tomatoes(批評家・観客スコア):https://www.rottentomatoes.com/m/the_super_mario_bros_movie
  • ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー – Wikipedia(世界興行収入の推移):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC
  • ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー – Wikipedia(続編概要):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC

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